兄の死<自死遺族>その3

兄は、大学生の頃、横溝正史さんの推理小説を本屋にあった限り、全部買ってきて、その70冊を1週間で、おそらくはほとんど寝ずに読んでしまったり、当時はまだ珍しかったパソコンで、アセンブリ言語という難解なプログラミング言語を一晩で習得したり、と異様な集中力を発揮していました。

兄の友人達のことも、よく観察していて、誰がどういう性格かなどを私に話してくれていましたが、気になったのは、「この人は自分のことをやっかんでいる」とか、「この人は自分を陥れようとしている」などという、否定的な言葉もその中に含まれていました。

私が知る限りでは、兄の友人の方々はとてもいい人達ばかりで、兄のこの言葉の意味はよくわかりませんでした。

でも、このような集中力や観察力はすごい物で、自分にはまねができないといつも感じていました。

ただ、ちょっと被害妄想的な言葉のところがなければ、もっと友人の方々と、うまくつきあっていけるのにな、と思っていました。

今から思えば、兄の統合失調症は、この時期にすでに始まっていたのかもしれません。

気がついてやれていれば、そこから30数年後に自死させてしまうと言うことはなかったかもしれないと、悔いが残ります。

この次は、兄が仕事を始めた頃のことを書きたいと思います。



               カウンセラー 小倉  心の相談 in BASE

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