兄の死<自死遺族>その5

兄は、40歳前ぐらいから、精神障害者の自立支援をする施設で働くことになりました。
本人も、統合失調症を抱えてのことでしたが、当初は順調のようでした。

支援所は、所長さんともうひとりぐらいの方と、兄で運営されていました。そこへ、精神障害者の方が通ってこられて、簡単な工芸品などを作ります。経営的には、都道府県からの補助金がなければ、やっていけない状況で、工芸品の売り上げは微々たるものです。

兄は、経理や法律、パソコンの知識があるので、支援所の財政面、都道府県へのいろいろな申請、障害者の方への指導など、経営全般を任されていきました。

人のお役に立てることは、誰しも嬉しいもので、兄は頑張っていたと思います。

その一方で、数年が経つと、「給料が支払われない」、「所長は自分のことを陥れようとしている」、「所長は、うちの親と通じて、なにか企んでいる」、など、私には本当かどうかわからないことを言い始めました。

妄想かもしれませんし、どこかに事実が混じっているのかもしれません。私には確認するすべはありませんでした。親に聞いてみたところ、「別にそんなことはない」と言います。

ただ、統合失調症がひどくなっているのだということは分かりましたが、精神科でもらう薬を兄は飲みたがりませんでした。メジャートランキライザーでしたので、副作用が強く、嫌だったのだと思います。

支援所に就職して10年ぐらい立つと、もう我慢できなくなり、兄は退職しました。所長ともめてやめた、給料は何ヶ月も支払われていない、これの繰り返しでした。

次回は、仕事がなくなった兄のその後の状況を書きたいと思います。
                                 小倉   心の相談 in BASE

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