兄の死<自死遺族>その8

兄は常にいらいらしていました。メジャートランキライザーを飲んでいた副作用なのか、 飲まないために、病気が進行していたのかは、正確には分かりませんが、 おそらくは後者だったように思います。 木刀を持ち歩いていた兄は、団地の中の細い道を徐行してした、通りすがりの車の ボンネットを、その木刀で叩きました。 当然、…
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兄の死<自死遺族>その7

いろいろな免許の取得を、親に邪魔されたと思い込んだ兄は、両親に当たるようになりました。 木刀のようなものを常に持ち歩き、父親を小突き始めました。 ある日、母親は転んで足の骨をおりました。「転んで折れた」と、母親は言っていましたが、本当のことはわかりません。とりあえず、母親は病院へ入院しました。 そうすると、父親への暴力…
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兄の死<自死遺族>その6

精神障害者支援施設の事務としてつとめていた兄は、結局は、所長をそれが合わなくなり、おそらくその原因が、統合失調症の悪化であったろうと思います。 仕事を辞めた兄は、何とか生きていくために、郵便局などでアルバイトを始めました。それほど収入があるわけでもないので、手に職をつけると言うことで、自動車の2種免許やフォークリフトの資格を取り始…
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兄の死<自死遺族>その5

兄は、40歳前ぐらいから、精神障害者の自立支援をする施設で働くことになりました。 本人も、統合失調症を抱えてのことでしたが、当初は順調のようでした。 支援所は、所長さんともうひとりぐらいの方と、兄で運営されていました。そこへ、精神障害者の方が通ってこられて、簡単な工芸品などを作ります。経営的には、都道府県からの補助金がなければ、…
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兄の死<自死遺族>その4

兄は、腎臓病(ネフローゼ)を患って、大学を中退しました。法律の勉強がしたかったようですが、法学部は落ちて、経済学部にいました。ネフローゼが落ち着いた頃、30歳過ぎから、会計事務所に就職しました。 会計事務所は、企業の決算をお手伝いするのが仕事ですから、ほとんどの企業が年度末となる3月頃に仕事が集中します。そういう季節は、徹夜での仕…
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兄の死<自死遺族>その3

兄は、大学生の頃、横溝正史さんの推理小説を本屋にあった限り、全部買ってきて、その70冊を1週間で、おそらくはほとんど寝ずに読んでしまったり、当時はまだ珍しかったパソコンで、アセンブリ言語という難解なプログラミング言語を一晩で習得したり、と異様な集中力を発揮していました。 兄の友人達のことも、よく観察していて、誰がどういう性格かなど…
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兄の死<自死遺族>その2

兄が医師話した幻聴は、自分は殺人者集団の仲間で、その幻聴は、「だからお前は死刑になるべきだ」というようなものでした。 後に、父に聞いたのですが、何度も二人で車でそういう場所へ出かけては、「もう死にたいから、一緒に死んでくれ」と懇願され、父はそれは断って、「死にたいのであれば、自分だけ死ね」と返していたようでした。  父がその…
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